藤巻亮太 Polestar Tour 2017 10/28 秋葉区文化会館 ライブレポート

新潟へ行こうと決めたのは、ほんの1ヵ月前。 いよいよ仕事の区切りが近付き、退職日も決まった頃だった。 本来ならすっきりした気持ちで過ごせるはずだが、休みで家にいることが多くなった頃から 何かもやもやした思いがあった。 次に進む希望より、不安が大きい。 次の職場でやっていけるのか?また耳の病気が悪化したりしないか。。 考えれば考えるほど頭でっかちになって前に進む勇気が湧かない。 このままじゃ駄目。なにかきっかけを。 そう思った時、今回の新潟行きを決意した。 遠征・・久しぶり。 思えば10年前、レミオロメンアジカンの対バンをどうしても見たくて、大阪のなんばHatchへ行ったことがあった。 その頃、私はレコード会社のデスクをしていた。 結婚したばかりで、仕事と家庭のバランスをどうにもとりきれず、苦能していた。 仕事を辞めてしまおうかと悩み、行きの新幹線の中でずっとそのことばかり考えていた。 でもライブに行って、ライブの楽しい空間、そしてファンの明るい表情を見ていたら もうちょっと音楽の世界で頑張ろうかと思ったものだった。 きっとあのライブに行かないで、そのまま会社を辞めていたら 自分の中でずっとしこりになって残っていただろう。 そう、一歩を踏み出すきっかけを作るのにはライブは最適。 仕事がスタートするまでにライブにいかなくては。 そんな思いもあり、新潟へ。 新幹線と在来線を乗り継ぎ、さらに最寄駅から15分以上歩く。 遠い。そして風が強い。なぜこんな遠いところで? 着いたのは秋葉区文化会館。 綺麗な会場。 会場について、「なぜ?」の謎が解けた。 今回のライブは会場主催のライブ。 エントランスにはポスターやカラーのチラシが置かれ、インタビュー記事がパネル貼りされている。 「ようこそ!」感が半端ない。すごい。こんな雰囲気はじめて。 そういえば駅にも今回のライブ告知の大きなタペストリーが飾ってあった。 町が呼んでくれたのか?? 会場に入る。 キャパ500程度の小さな会場だが、座席に落差がついていて 非常に見やすい。今回は前から7列目。 前は通路で視界は遮られない。 PAで流れている音楽が大きくなり、暗転。いよいよライブがスタート。 1曲目はGo MY WAY アルペジオのイントロが始まったとたん、会場が湧く。 今日も素敵なライブになりそうな予感。 1、go my way 2、Have a nice day 3、波音 4、南風 5、紙飛行機 「音楽に身をゆだねて楽しんでほしい」というMC その言葉通りの明るい雰囲気に会場が包まれる。 6、やさしい星 曲が出来なくてレコーディングスタジオの屋上から 空を眺めていた時にできた曲。 アルバムでは一曲目に収録され扉をあけるような明るい曲だが そんな苦能の中から生まれたと思うと感慨深い。 私は曲を作ったこともなければ、歌詞を書いたこともない。 でもきっと生みの苦しみって大変なもの。 ここからややダークゾーンへと。 7、ハロー流星群 8、かすみ草 9、マスターキー 10、月食 毎回「のりにくかったでしょ」と言われるけれど、かっこいい曲「かすみ草」 確かに5拍子の曲ってあまり聴いたことがない。 でもイントロのギターからものすごくかっこいい。 今回のライブで際立ったのは 藤巻さんのギタープレイだった。 とにかく艶っぽいギターだった。 ずっとライブに来ているけど、 持ち前のかわいさから歳を経て艶っぽさも出せるようになってきたのかな? 毎回ライブに来ているとそんな変化も感じられて楽しい。 11、another story 12、愛を 涙・・ただ涙。 another storyは過去の恋の歌? 愛をは現在進行形?? なんとなくファンをざわつかせる曲。 でもどちらも美しい曲。 ここから大盛り上がりゾーンへ ファンのみんなはしっかり分かっている。 タオルを用意することを。 「盛り上がっていこう!」と言った瞬間に タオルを取りだす人多数。さすが。 13、日日是好日 14、ゆらせ 15、花になれたら 16、雨上がり MCでは今回の衣装の話。 チベットに行った時に刺繍が綺麗などてら(半纏)みたいなものを買ってきて 何かに使えないかなあと思っていたら、 友人のスタイリストが刺繍だけ外して、服を作ってくれたと。 登場した時からよく似合っているなあと思っていた。 スタイリストというのは三浦さんかな?? 腕とみごろの部分に赤い刺繍。 そして嬉しそうに背中にも刺繍があしらってあることを見せてくれた。 とてもかっこいい服。 ライブが終わったらどこのものか調べてしまおうかと思ったけど 手作りだったのね。 17、北極星 18、Blue Jet アンコール 1、LIFE 2、Life is wonderful 最近お気に入りの「Life is wonderful」 はじめて聴いた時は、さらっと聞き流してしまったけど 歌詞を見るとぐっとくる。 「ぼくを呼ぶ声 とぼけた君の目  頼みごとされるぞ 忙しいふりしよう  結局は目が合って 降参さI love you すばらしいね この人生」 なんだろう。この日常感。 でも日常でも素晴らしい。 日々はほとんど心に引っかかったり感動したりすることなくさらっと過ぎてしまう。 でもその一つ一つ本当に幸せなことの連続なのだと。 ふと気付かせてくれたこの曲。 歌詞を見た時ぐさっときた。 どの曲も私にとって愛しい曲たち。 なぜこんなに彼の曲が好きなのか? それはすべての曲の後ろに、曲ができた背景がはっきり見えて 曲を聴いていると映画を見ているような気分になれるから。 歌詞という限られた言葉の数でもここまで伝えることができるんだなあといつも感心してしまう。 遠かった・・けど やっぱり来て良かった。 本当に。 帰りの新潟駅でもう一度藤巻さんを見つけたことはとってもラッキーな出来事。 出待ちしたわけでもなく、偶然っていうのは本当に幸せでした。 次のライブは11月18日東京。 その頃の自分はどうしているだろう。 新しい職場で頑張っているかな。 うん、何があっても前向きに頑張ろう。